★漂流教室関谷「では今日は四万越えの蔵書家を。」
☆純クレ梅本 「まずゴージャスな書斎の写真が話題になった京極夏彦がおよそ4万冊。弁当箱みたいな分厚い小説書く人ですよね」
★関谷「文化人類学者の山口昌男が文庫として寄付したのもほぼ4万冊。趣味が多彩で高山宏に萩尾望都の漫画を土産に持ってきたりしてたってさ」
☆梅本「他に、久保覚という著述家が4万あったんじゃないかとか言われてますね。近代日本文学系では稲垣達郎さんも41,834点ありました。でも、それよか佐藤優が不気味なんです」
★関谷「佐藤優がどうしたって?」
☆梅本「『ぼくらの頭脳の鍛え方』という立花隆との対談本で『蔵書は1万5千冊 ひと月の書籍代は 約二十万』とか語ってますけど、これが2009年の出版なんです。それが2012年に出た『読書の技法』という本では4万冊あるって言ってるそうです。わずか三年でこの増え方は凄いですよね。それからさらに9年たってるので今はいくつになってるか分かりません。取り合えず最後に確認できるのが4万なのでここに置いときますが、将来もっと上に置く事になると思います。」
★関谷「こいつは速読の名人で、月平均300冊、多い月は500冊を読むとか言ってたからな・・・」
☆梅本「速読ってよく聞くけど、一体どんな人がやってるんだろうと思ってました。こうなると、愛書家とはもう全然違う世界の人ですよね」
★関谷「佐藤優は外務省の情報分析官だったから、膨大な情報を処理する習慣が・・・。」
☆梅本「せっかく欲しかった本を買って速読なんて味気ないですよねえ。でも忙しいビジネスマンとかはそうでもしないとたくさん本読めないのかな。
前にこのブログで平岩外四が3万冊集めたって管理人が書いてましたけど、死んだ時には4万2千冊を文庫に寄付してます。あれは平岩さんの著書からの情報で、そのあとまた増えてたんですね。財界を代表する読書家。読んできた膨大な本の中でベストは『孟子』と『韓非子』だそうです」
★関谷「戦後の財界人では、ずっとこの人の蔵書が一番多いって言われてたね・・・」
☆梅本「今はもうちょっと上がいるんです。日本マイクロソフトの成毛眞社長です。1万5千+別荘に3万冊。」
★関谷「人はこれくらい持ってると必ず蔵書をテーマに本を書きたがる。この人もそうだね。」
☆梅本「2000冊もないのにこういうブログを始める管理人にくらべたらまだましですよ」
★関谷「政治家で一番持ってたのは誰だろう」
☆梅本「前尾繁三郎がやっぱりこの4万冊クラスなんです。」
★関谷「誰?」
☆梅本「大蔵OBで、宏池会の領袖も務めた大物じゃないですか。この派閥からは前任の池田勇人が総理になってるし、後任も大平・鈴木・宮沢と三代続いて首相ですよ。まかり間違えば自分も総理になりかねなかった人。一部で3万5千冊っていう違う情報もありますけど、亡くなるときには4万くらいになってたらしいです。国会にある本屋から毎月出る本を全部買い入れてたそうです」
★関谷「井上ひさしみたいなことする人がほかにもいたんだね」
☆梅本「あとトンデモライターの志水一夫が、4万3千あったそうです。こういう人の蔵書内容が案外面白そうですね」
★関谷「神田では蔵書家として名高かった高見順もこのくらいじゃなかった?」
☆梅本「作家の高見順さんは49,081点を文庫へ寄付しています。でも原稿・草稿、諸家書簡、遺品が混じってるんです。原稿・草稿類が400点、書簡が48通、諸家書簡が5000通っていいますから、本だけだと4万3千ぐらいはあるようですね。」
★梅本「今日ご紹介する最後の人は滑川道夫さんで、文庫に44,060点を寄付されてます。」
☆関谷「誰だそれは? ドラえもんのスネ夫の親戚か?」
★梅本「骨川じゃありません。滑川(なめりかわ)です。児童文学の研究家です。私もこの人は知りませんでした。ほとんどが昔の児童文学のコレクションで、「穎才新誌」「今世少年」「少年世界」「童話時代」などの児童雑誌、巖谷小波の初版本やちりめん本・・・ もう手に入らない貴重なものが多いみたい。本と雑誌はそのうち4万2千冊だそうです」
★関谷「では、次回からいよいよ5万越えの人を」
☆梅本「蔵書家も5万越えると大変なものですね。江戸時代なら屋代弘賢クラスで一般個人では最大級ですから」
☆関谷「今日ご紹介した蔵書家は12名でした。漂流教室関谷と」
☆梅本「純情クレイジーフルーツ梅本がおおくりしました」
0 件のコメント:
コメントを投稿